はじめに:イライラが止まらなかった私の日々
子育てをしていると、どうしても「イライラ」から逃れられない瞬間があります。夜泣きで眠れないとき、イヤイヤ期で何をしても「いや!」と返されるとき、時間がないのに家事が山積みなとき…。頭では「子どもは悪くない」「落ち着こう」と分かっていても、感情が爆発してしまうことは誰にでもあると思います。
私も例外ではありませんでした。特に子どもが1歳を過ぎた頃から、自己主張が強くなり、泣いたり怒ったりが増えるたびに「どうして私ばっかりこんなに大変なの?」と気持ちが乱れました。朝から晩までワンオペ状態で、誰にも頼れない日が続くと「もうやってられない」と涙が出ることも。
そんな毎日を抜け出せたきっかけは、“考え方を手放す”ことでした。完璧であろうとする気持ち、子どもを思い通りにしようとする気持ち、周囲の目を気にする気持ち…。それらを一つずつ外していくうちに、少しずつ気持ちに余裕が生まれ、「イライラしにくい自分」に変わっていけたのです。
ここからは、私が実際に手放した考え方と、その体験を紹介していきます。
「完璧な母親でいなければ」という思い込みを手放す
理想と現実のギャップに苦しんだ日々
育児書やSNSを見ると「手作りごはんで栄養バランスを」「おもちゃも知育を意識して」「部屋は常に清潔に」など、理想像があふれています。私も最初はそれを鵜呑みにして「いい母親になるには全部やらなきゃ」と自分を追い込みました。
けれど現実は真逆。寝不足で頭はボーッとし、ご飯は冷凍食品に頼る日も多く、部屋はおもちゃでぐちゃぐちゃ。そんな自分を見て「母親失格だ」と感じ、さらにイライラしてしまう悪循環に陥りました。
完璧じゃなくても大丈夫だった
ある日、子どもがレトルトカレーを嬉しそうに食べている姿を見て「こんなに笑顔なら、それでいいじゃん」と思えた瞬間がありました。その日を境に「完璧な母親」を目指すのをやめ、「笑顔で過ごせる母親」を意識するようになったのです。
今では、ご飯は手作り7割・惣菜や冷凍3割くらいで十分だと思っています。掃除も「来客があるときにしっかりやればいい」程度。完璧を手放したことで、イライラが減り、子どもと笑顔で向き合う時間が増えました。
「子どもは思い通りにならない」と受け入れる
コントロールしようとするほど辛くなる
私が一番イライラしていたのは「子どもが思い通りに動いてくれない」ときでした。出かける時間になっても靴を履かない、ご飯を食べずに遊びだす、夜になっても寝ない…。予定通りに進まないことばかりで、時計をにらみながら「早くして!」とイライラを爆発させていました。
でもある日、先輩ママに「子どもは大人の思い通りにはならないのが普通だよ」と言われてハッとしました。「言うことを聞かない」のではなく「まだできない」だけ。そう考えると、イライラの原因は“子ども”ではなく“自分の期待”だと気づいたんです。
思い通りにならないからこそ面白い
そこからは、予定通りにいかなくても「まあいっか」と割り切るようにしました。外出時間を30分早めに準備する、食べないときは無理に食べさせずおにぎりにする、寝ないときは一緒にゴロゴロする…。完璧なスケジュールを求めないことで、かえって気持ちが楽になり、子どもと向き合う余裕が生まれました。
体験として印象的なのは、子どもが玄関で靴を履かずに10分座り込んだとき。以前ならイライラして怒鳴っていたと思います。でも「今は気持ちを切り替えられないんだな」と受け入れ、10分後に自然と靴を履いた姿を見て、「待てばちゃんとやるんだ」と安心できました。
「家事は全部自分でやるべき」という考えをやめる
自分を追い込んでいた日々
私は「母親なんだから、家事くらい全部やって当たり前」と思っていました。料理、洗濯、掃除、買い物、子どもの世話…。夫の帰宅は遅く、結局すべて自分でやろうとしていました。その結果、疲れ切って子どもに笑顔を向ける余裕もなくなり、イライラをぶつけることもありました。
家事を“完璧にしなくてもいい”と気づいたきっかけ
ある日、子どもが「ママ、遊ぼう」と声をかけてきたのに、「ちょっと待って!」と掃除を優先してしまったことがありました。子どものしょんぼりした顔を見て、ハッとしました。「本当に大事なのは、ピカピカの部屋より子どもと過ごす時間では?」と思えた瞬間、肩の力が抜けました。
実践したこと
- 掃除は「気になったときにサッと」で十分
- 食事は「手作り+市販品」でバランスを取る
- 洗濯は「毎日」から「2日に1回」へ
そうして“完璧な家事”を手放したら、時間も気持ちもラクになり、子どもと向き合う余裕が増えました。
「周りの目」を気にしすぎるのをやめた
公園や外出先でのイライラ
外で子どもが大声を出したり、泣き止まなかったりすると「周りに迷惑をかけている」と焦り、イライラしていました。周囲の視線が突き刺さるように感じ、「もっと静かにして!」と怒ってしまうことも。
他人は意外と気にしていない
でもあるとき、同じく泣いている子をあやすママを見て「私もよくあるな」と思った瞬間、「お互いさまなんだ」と気づきました。よく見れば、周りの人はそれほど気にしていないことが多いのです。自分の中で勝手に“プレッシャー”を作っていただけでした。
意識の切り替え
「周りの目より子どもの安心を優先する」と決めたら、イライラはかなり減りました。泣いたらまず抱きしめる、落ち着くまで待つ、それで十分。今では「泣いてもいいよ」と思えるようになり、外出も楽になりました。
「イライラしてはいけない」という縛りを外した
感情を押し殺していた頃
「母親なんだから、いつも笑顔でいなきゃ」「子どもにイライラを見せてはいけない」と思い込んでいました。ところが無理に我慢すればするほど、感情が爆発してしまい、余計に罪悪感で落ち込む悪循環でした。
イライラも人間らしい感情だと受け入れる
心理カウンセラーの本で「イライラは悪ではなく、心のSOSサイン」と書かれていて救われました。「疲れてる」「余裕がない」ことを教えてくれる大事なサインなのだと理解してからは、「イライラしてもいい」と自分に許可を出せるようになりました。
実際の対処法
- 「イライラしたら深呼吸3回」を習慣に
- 子どもに一言「ママ今ちょっと怒ってるよ」と伝える
- 寝かしつけ後に自分の好きな時間を必ず作る
そうすることで「怒ってはいけない」から解放され、むしろイライラが爆発する回数が減ったのです。
支援や便利グッズに頼ることへの罪悪感をなくす
便利に頼るのは「サボり」じゃない
私は最初、ベビーカーに乗せっぱなしや、Eテレに助けてもらうことを「手抜き」と感じていました。でもある日、上の子が夢中で番組を観ている間に下の子のお世話ができ、「これって私にとっても子どもにとっても助けになる時間だ」と気づきました。便利なものに頼るのはサボりではなく、むしろ育児をスムーズにする知恵なんですよね。
実際に役立ったもの
- 食洗機 → 食器洗いの時間がゼロに
- お掃除ロボット → 床掃除のストレスから解放
- ベビーモニター → 別室で安心して作業できる
- 子ども向け知育アプリや番組 → 「ちょっと待ってね」の時間が作れる
これらを使うようになってから「私が全部頑張らなくてもいい」と思えるようになり、イライラが大きく減りました。
実際にイライラが減った私の体験談
以前の私
- 毎日「早くしなさい!」と怒鳴る
- 子どもの寝かしつけでイライラ爆発
- 自分の時間ゼロでストレスMAX
考え方を手放した今
- 「まあいっか」と思える場面が増えた
- 子どもと笑って向き合える時間が増えた
- 便利家電や支援を活用し、自分の時間も確保できるようになった
特に大きかったのは「イライラしてはいけない」と思わなくなったこと。感情を抑え込むのをやめたら、むしろ自然にイライラが減っていったのです。
まとめ:手放すほど育児は楽になる
育児のイライラは「子ども」そのものが原因ではなく、「親の中にある思い込み」や「完璧を求めすぎる気持ち」が大きく影響していると実感しています。
- 完璧な母親でいなければ
- 子どもは思い通りになるはず
- 家事は全部自分でやらなきゃ
- 周りの目が気になる
- イライラしてはいけない
こうした考えを少しずつ手放していくことで、気持ちはぐっと軽くなります。そして、笑顔で子どもと過ごせる時間が増えたとき、「育児って思っていたより楽しい」と心から思えるようになります。
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