はじめに
育児をしていると、喜びや幸せを感じる瞬間がたくさんあります。
けれど同時に、どうしようもなく押し寄せてくる「罪悪感」に苦しむこともありますよね。
「子どもに怒ってしまった」
「もっと優しくできたのに」
「仕事を優先してしまった」
「周りのママみたいにできない」
そんな思いが胸に広がり、夜ひとりで泣いたことはありませんか?
私自身、子育てを始めてからこの「罪悪感」に何度も押しつぶされそうになってきました。
この記事では、私が実際に経験した罪悪感のエピソードを正直に書きながら、その気持ちとの向き合い方をお話ししていきます。あなたがもし今、同じように苦しんでいるなら、「あなただけじゃない」と感じてもらえるはずです。
私が感じた罪悪感の瞬間
1. 子どもに怒鳴ってしまったとき
一番強く罪悪感を覚えたのは、子どもに対して声を荒げてしまったときでした。
疲れて帰宅し、夕飯を作りながら「早く食べなさい」「片付けて」と焦っていると、子どもがわざとふざけたり泣いたり。気持ちに余裕がなく、思わず大きな声を出してしまいました。
その直後、子どもがしゅんとした顔で黙り込む姿を見て、胸が締め付けられるような後悔が押し寄せました。「どうしてあんな言い方をしたんだろう」「怖がらせてしまった」…。夜寝顔を見ながら涙が止まらなかったことを、今でも鮮明に覚えています。
2. 子どもを待たせてしまったとき
仕事を持つ親にとって、子どもを待たせる場面は避けられません。
残業でお迎えが遅れた日、保育園で先生と2人きりで待っていた子どもの姿を見たとき、胸が締め付けられました。笑顔で「ママ!」と駆け寄ってくれたけれど、その小さな手が少し冷たくて、「寂しい思いをさせてしまった」と強い罪悪感を感じました。
子どもは状況を理解できていないのに、我慢を強いてしまう現実。それでも「仕事だから仕方ない」と自分に言い聞かせながらも、心はずっと痛んでいました。
3. 仕事を優先してしまったとき
「子どもともっと一緒にいたい」と思いながらも、目の前の仕事を選ばざるを得ない瞬間があります。
たとえば、大事な会議や納期がある日に限って子どもが発熱。誰に連絡しても頼れる人がいなくて、結局は病児保育を利用したこともありました。
「小さな体で頑張っているのに、そばにいられないなんて」
そう思いながらも仕事を続ける自分に、ひどく罪悪感を抱きました。働くことで生活を支えているのに、「母親失格なのでは」と思ってしまう。この葛藤は今も完全には消えていません。
4. 他のママと比べてしまったとき
SNSや園で出会うママたちを見ると、「あの人は料理も上手で子どもに手作りおやつを用意してる」「いつも笑顔で余裕があってすごい」と感じることがよくありました。
そのたびに「私なんて…」と落ち込み、自分を責めてしまいました。
特に、インスタに並ぶ完璧そうな育児風景は、私の劣等感を刺激しました。子どものために頑張っているのに、「私はダメな母親だ」と思い込む罪悪感が募っていったのです。
罪悪感が積み重なるとどうなるか
こうした小さな罪悪感は、気づかないうちに積み重なっていきます。
私の場合、夜になると一気に押し寄せてきて、「私なんか母親に向いてないのかも」と思ったことさえあります。
罪悪感の厄介なところは、現実に起きた出来事よりも「自分を責める気持ち」の方が心を消耗させる点です。子どもに怒った数分よりも、その後何時間も「ダメな母親だ」と自分を責め続けてしまう。これこそが、心を疲弊させる最大の原因でした。
罪悪感の正体を知る
完璧を求めすぎる気持ち
育児中の罪悪感の多くは「こうあるべき」という理想像から生まれます。
・子どもに怒らないママでいるべき
・手作りのご飯を用意すべき
・常に笑顔でいるべき
そうした「べき」に縛られると、ちょっとした失敗ですら自分を責める原因になってしまいます。
私自身も「母親なんだから我慢しなきゃ」「子どもを優先しなきゃ」と強く思い込んでいました。でも、その完璧主義が罪悪感を生み、むしろ子どもとの関係を悪化させていたのです。
社会からのプレッシャー
もうひとつ見逃せないのは、社会や周囲からの目線です。
保育園の先生に「今日は疲れてるみたいですね」と言われただけで「私の育児が足りないのかな」と落ち込んだり、SNSでの「理想の母親像」を見て自分と比較したり。
特にSNSは「一番きれいに切り取られた瞬間」が投稿される場。わかっているのに、比べてしまうことで罪悪感が膨らむことも多々ありました。
孤独感からくる罪悪感
夜中に子どもが泣き続けて、誰も助けてくれない状況に陥ったとき、「私が悪いから泣き止まないんだ」と思ったことがあります。
実際はただの夜泣きで、誰があやしても泣き止まなかったはず。でも孤独の中にいると「自分のせい」と思い込んでしまうんですよね。
私が罪悪感に押しつぶされそうになった時期
夜泣き期
生後半年頃の夜泣きがピークだった時期、私はほとんど寝られず、心身が限界に近づいていました。
抱っこしても泣き止まないと「私の抱き方が下手なのかな」「母親失格なのかな」と責め続けていました。
ある日、泣き声に耐えきれずベッドに子どもを置いたまま、別室で泣いてしまったことがあります。そのときの罪悪感は今でも忘れられません。
イヤイヤ期
「やだやだ」「しない!」が口癖のイヤイヤ期。こちらがいくら優しくしても通じない。
朝の支度中に大泣きされ、つい怒鳴ってしまい、玄関で子どもと一緒に泣いたこともありました。
「あの時抱きしめてあげればよかった」と後悔し、仕事中も頭から離れない。罪悪感で心が押しつぶされそうになりました。
仕事復帰後
フルタイム勤務に戻った直後は、特に罪悪感が強かったです。
子どもを保育園に預けて仕事に行くとき、泣いて手を伸ばす姿を振り切らなければならない。帰宅が遅くなって寝顔しか見られない日もあり、「子どもを犠牲にしているんじゃないか」と何度も思いました。
罪悪感との向き合い方
深呼吸して一度立ち止まる
子どもに怒鳴ってしまいそうになったとき、私は「3秒深呼吸」を取り入れました。
一度立ち止まって呼吸を整えるだけで、不思議と冷静さを取り戻せます。
「できていること」を数える
罪悪感が湧いたときは「今日できたこと」を3つ書き出します。
・ご飯を作った
・笑顔で「おはよう」と言えた
・絵本を一緒に読んだ
些細なことでも「私は頑張っている」と実感でき、罪悪感が薄れていきました。
人に頼る勇気を持つ
「全部自分でやらなきゃ」と思っていた私ですが、思い切って夫や両親に頼るようにしました。
また、家事代行や宅配サービスなども活用。最初は「甘えかな」と思ったけれど、心の余裕ができて子どもに優しく接する時間が増えました。
完璧を目指さない工夫
「冷凍食品でもいい」「掃除は最低限でいい」と割り切るようになってから、罪悪感が減りました。
子どもは「家がピカピカかどうか」より「ママが笑っているかどうか」で幸せを感じるのだと気づいたのです。
心が軽くなったきっかけ
子どもの笑顔
罪悪感でいっぱいになっても、子どもの笑顔を見ると「この子にとって私は必要なんだ」と思える瞬間があります。
ある日、仕事で失敗して落ち込んでいたとき、子どもが「ママ、大好き」と抱きついてきました。その一言に救われ、「私ができていることもあるんだ」と感じられました。
ママ友との共感
育児サークルや保育園で出会ったママ友に「うちもそうだよ」「私も怒っちゃったよ」と言われたとき、心が軽くなりました。
「私だけじゃない」「みんな同じように悩んでいる」と分かった瞬間、孤独感と罪悪感が和らいだのです。
夫や家族の言葉
夫に「いつもありがとう。君が頑張ってるのは知ってるよ」と言われたとき、涙が出るほど救われました。
母から「私だっていっぱい失敗したよ」と言われたときも、「母親でも完璧じゃなくていいんだ」と安心できました。
専門家のアドバイス
保健師さんに「罪悪感を持つのは、子どもを大切に思っている証拠」と言われたとき、胸のつかえが取れました。
罪悪感そのものを「悪いもの」と思うのではなく、「頑張っている証拠」と捉えると気持ちが楽になりました。
罪悪感と上手に付き合う工夫
- 書き出す:「今日は怒ってしまった」とノートに書くと気持ちが整理されます。
- 小さな成功を記録する:「今日は笑顔で対応できた」と日記に残すと自己肯定感が育ちます。
- リセットタイムを作る:罪悪感が強いときは深呼吸、ストレッチ、音楽などで気持ちを切り替えます。
- 人に話す:夫や友人、ママ友に話すことで「私だけじゃない」と思えます。
読者へのメッセージ
育児中の罪悪感は、誰もが一度は経験するものです。
怒ってしまったり、子どもを待たせたり、比べて落ち込んだり…。それはあなたが「子どもを大切に思っている」証拠でもあります。
完璧じゃなくていいんです。
できない日があっても、笑えない日があっても大丈夫。
「それでも頑張っている自分」を認めてあげましょう。
このブログが、罪悪感に押しつぶされそうなママの心を少しでも軽くできたら嬉しいです。
そして、あなたの隣に「同じ気持ちを抱えながら頑張っている仲間」がいることを思い出してください。
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