はじめに
子育てをしていると「自分ひとりでやらなきゃ」という気持ちに押しつぶされそうになることがあります。特にワンオペ育児や、夫の帰宅が遅い家庭、実家が遠い家庭では、子どもと向き合う時間が長く、孤独や不安を強く感じやすいものです。私自身も、産後しばらくはほとんど一人で赤ちゃんを育てる生活で、何度も心が折れそうになりました。
そんな中で大きな助けになったのが「地域の子育て支援サービス」でした。無料で参加できる子育て広場や、一時的に子どもを預けられる一時保育、行政の相談窓口、ファミリーサポートなど…。最初は「頼るのは恥ずかしい」「迷惑をかけるのでは」という気持ちがありましたが、実際に利用してみると「もっと早く知りたかった!」と思うくらい心が軽くなったのです。
この記事では、私が実際に使ってみたサービスや体験談を交えながら、「一人で頑張らなくていい」という視点から地域の支援について紹介していきます。
地域の子育て支援サービスの種類と特徴
子育て広場・児童館
地域の公民館や児童館では、未就学児と保護者が自由に遊べるスペースが用意されています。ここでは同じ年頃の子どもを持つママやパパと出会うことができ、自然と会話が生まれるのが魅力です。私は産後数か月、人とほとんど話さない日が続いていましたが、児童館に行くだけで「おしゃべりできる相手がいる」とホッとしたのを覚えています。
一時保育
保育園や認可外施設で、数時間〜数日間だけ子どもを預けられるサービスです。買い物や通院、リフレッシュなど理由を問わず利用できることが多く、「自分のために時間を使う」きっかけを与えてくれます。私は最初、罪悪感でいっぱいでしたが、数時間の自由時間があるだけで気持ちが劇的に回復しました。
ファミリーサポート(ファミサポ)
地域の登録サポーターが、送り迎えや預かりをサポートしてくれる仕組みです。料金も比較的安く、近所の信頼できる大人にお願いできる安心感があります。
行政の相談窓口・育児ヘルパー
自治体によっては、子育てに関する相談窓口や、産後ヘルパー制度があります。私も産後ヘルパーを利用し、掃除や調理を手伝ってもらいましたが「誰かが家事をしてくれている」というだけで涙が出るほど心強かったです。
私が利用したときのリアルな体験談
子育て広場に行って救われた瞬間
初めて子育て広場に足を運んだ日は、正直緊張でいっぱいでした。「常連のママたちがいて、浮いてしまうのでは」「子どもが泣いて迷惑をかけないか」と心配していたんです。ところが実際に行ってみると、スタッフの方が「よく来てくれたね」と笑顔で迎えてくれ、子どももすぐにおもちゃに夢中になりました。私も自然と他のママと会話できて、「一人じゃない」と思えた瞬間に涙が出そうになったのを覚えています。
一時保育で得られた“数時間の自由”
下の子が生後半年のとき、一時保育を利用しました。そのとき私は体力も気力も限界で、「数時間でもいいから一人になりたい」と思っていました。預けている間にカフェで本を読んだり、美容院に行ったり…。ほんの3時間ほどでしたが、気持ちが驚くほど軽くなり、帰宅してから子どもに以前よりも優しく接することができました。「預けるのは悪いことじゃない」と思えたのは、この経験のおかげです。
ファミリーサポートで感じた安心感
登録したサポーターさんは、同じ地域に住むベテランママでした。子どもをお願いするのは最初こそ不安でしたが、実際には子どもがとても懐いてくれて、私自身も「地域に味方がいる」と思えて大きな安心感につながりました。送り迎えをお願いできた日は、気持ちが本当に楽でした。
行政の産後ヘルパーに泣いた日
産後ヘルパーさんが初めて来てくれた日、私は台所に立っている姿を見ただけで涙が出ました。ずっと「家事も育児も全部自分でやらなきゃ」と思い込んでいたけれど、「誰かが手伝ってくれている」というだけで心が救われたんです。この体験をきっかけに、「助けを求めてもいい」と思えるようになりました。
利用までの心理的ハードルと乗り越え方
最初は「恥ずかしい」「周りに頼るのは弱い証拠」と思っていた私ですが、実際に利用してみて感じたのは逆でした。サービスを使うことで自分の心に余裕が生まれ、その結果として子どもにより優しく接することができる。つまり「頼ることは子どものためにもなる」ということです。
私が意識したこと
• 「他のママも使っている」と知る → 利用者の声を聞いて安心できた
• 最初は短時間から始める → 2時間だけ預けてみて不安を減らす
• 感謝を伝える → 「ありがとう」を言うことで罪悪感が薄れた
支援を使って変わった日常
サービスを利用する前は、毎日が「子どもを寝かせるまで全力疾走」でした。でも利用し始めてからは「今日は午後に一時保育がある」「明日は広場で他のママと話せる」といった“小さな楽しみ”が生まれたんです。
結果的に:
• 孤独感が薄れた
• イライラが減り、子どもと笑顔で過ごせる時間が増えた
• 「次はどんなサービスを使ってみよう」と前向きになれた
他のママから聞いた体験談
Aさんの場合:一時保育を使って資格勉強
友人のAさんは、復職を考えて資格取得を目指していました。でも勉強時間が全く取れず、「もう諦めようか」と悩んでいたそうです。そこで一時保育を週に1度利用し、その間に図書館で勉強。半年後には無事に資格を取得し、今は新しい仕事に就いています。「支援サービスがなかったら挑戦できなかった」と話していて、私も強く共感しました。
Bさんの場合:ファミサポで病院通いが楽に
Bさんは持病があり、定期的な通院が必要でした。小さな子どもを連れて病院に行くのは大変ですが、ファミリーサポートを使うことで安心して受診できるようになったそうです。「自分の体調が整えば、子どもにも優しくできる」と話していて、まさにその通りだと感じました。
Cさんの場合:子育て広場で救われた孤独感
Cさんは転勤で知らない土地に引っ越してきたばかり。友人も知り合いもいない中、孤独で涙する日々でしたが、子育て広場に通い始めてから地域にママ友ができ、今では一緒に支え合える関係に。私も同じ経験をしたので、その言葉には大きくうなずきました。
支援を通じて気づいたこと
「一人で頑張らなくていい」という当たり前のこと
サービスを利用するまでは「母親だから頑張らなきゃ」と思い込んでいました。でも実際には、地域には助け合う仕組みがあり、それを活用することは当然の権利。利用して初めて「頼っていいんだ」と心から思えました。
子どもにとっても良い影響がある
一時保育や広場を通じて、子どもは他の大人や子どもと関わる経験を得られます。私自身も、子どもが楽しそうに遊んでいる姿を見て「預けてよかった」と安心しました。
地域に「味方」が増える
ヘルパーさんやサポーターさんと顔見知りになることで、「困ったら相談できる人がいる」という安心感が生まれました。孤独感を減らす一番の薬は、人とのつながりだと実感しています。
まとめ:地域の支援は“心の支え”
子育ては一人で抱え込むものではありません。特にワンオペ状態では、誰かの助けがなければ心も体も持ちません。私が経験から強く伝えたいのは、「地域の子育て支援サービスは、利用していいもの」「頼ることは甘えではない」ということです。
ほんの数時間でも、話を聞いてもらえるだけでも、心は驚くほど軽くなります。支援を活用して笑顔で子どもと向き合えるようになったとき、「あのとき勇気を出してよかった」と必ず思えるはずです。
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